6人死傷事故の運転手は健診異常ナシで脳卒中…他人事ではない「仮面高血圧」の恐怖と予防策(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース

 

6人死傷事故の運転手は健診異常ナシで脳卒中…他人事ではない「仮面高血圧」の恐怖と予防策(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース

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 健康管理は、どうなっていたのか。東京・千代田区で11日、個人タクシーが歩道に突っ込み、6人を死傷させた事故で、12日に亡くなった運転手の死因がくも膜下出血と判明した。死に直結する重大病のひとつで、運転手の健康管理が疑問視されるのは当然だが、周りの話から健康に異常があったとする話が聞かれないのは意外だろう。実はこのミステリー、働く人ならだれしも他人事ではない。 「酸素が足りない!」品切れ・入荷待ち商品とその効果は?   ◇  ◇  ◇  運転手は20年ほど前から都内で個人タクシーの運転手として乗務。通常は、午後3時ごろから午前2時ごろまで車を走らせていた。母親によると、持病はなく、これまで大きな事故を起こしたこともないという。  タクシー業界では、午後10時から翌朝5時までの乗務が深夜業務とされる。労働安全衛生法で、深夜業務を1週間に1回以上または1カ月に4回以上行う人は、6カ月以内に1回、1年に2回の健康診断が義務づけられている。深夜業務をしなければ1年に1回で、深夜ドライバーはより厳しい健康管理が求められているわけだ。  その診断項目は、①既往歴及び業務歴②自覚症状、他覚症状の有無③身長、体重、腹囲、視力・聴力④胸部X線検査、喀痰検査⑤血圧測定⑥貧血検査⑦肝機能⑧血中脂質検査⑨血糖検査⑩尿検査⑪心電図検査の11項目。サラリーマンの職場健診とほぼ同じで、運転手も今年7月の健診は異常ナシという。

診断書を「鉛筆で書いて」

 では、なぜ悲劇が起きたのか。タクシー会社やバス会社で産業医の経験がある医師はこう言う。 「会社からも運転手からも、『健康診断の結果は異常ナシと書いてくれないか』と求められることがよくありました。どちらの言い分も分からなくはありません。業界的に人手不足が激しく、会社としてドライバーの離脱は死活問題。運転手も事情は似ています。特に高齢ドライバーだと、ほかの仕事ができず、運転手を続けている人も多く、仕事を失うと収入が途絶えてしまいます。それで会社も運転手も、健康診断で『異常ナシ』を求めるのです。『何か記入するなら、鉛筆で書いてくれ』と言われたこともあります」  この医師は、“依頼”を断ったというが、会社にも運転手にも背に腹は代えられない事情があることがうかがえる。  国交省が今年2月に公表した「自動車運送事業用自動車事故統計年報」によると、2019年に「バス」「ハイヤー・タクシー」「トラック」が起こした重大事故は5076件。そのうち1787件が乗務員に起因するもので、「バス」は前年比60件、「トラック」は同81件減ったが、「ハイヤー・タクシー」は同9件少ない422件とほぼ横ばいだ。  さらに、乗務員の起因事故を健康状態に限ると、「ハイヤー・タクシー」は56件と前年より10件増えている。その運転手の病名は、くも膜下出血を含む脳疾患が14人、心疾患が13人で脳と心臓の病気が目立つ。  重大事故を起こした運転手の平均年齢は、「バス」「トラック」がどちらも40代だが、「ハイヤー・タクシー」は63歳。亡くなった運転手も享年64だ。「ハイヤー・タクシー」の平均年齢の高さが、「バス」「トラック」に比べて重大事故が減り切らない原因のひとつとみられている。  高齢のタクシー運転手は生活がかかっているとはいえ、健康診断の結果を“操作”していいことにはならない。ましてや命を預かる仕事だ。“操作ナシ”を前提にした上で、より厳しいチェック体制が必要だろう。東京都健康長寿医療センター顧問の桑島巌氏(循環器専門医)が言う。 「運転中の重大事故の原因となる病気は、脳卒中と心疾患が2大因子。脳卒中のリスクを調べるには、MRAで脳の血管の状態をチェックすることが重要です。心臓に超音波を当てると、心臓の大きさや形、心臓の壁の厚さ、動き方に加え、血液の流れる速度と方向も分かります。さらに頚動脈への超音波検査で血管の狭窄の状態を推定できます。本当の体の状態を調べるなら、健康診断の項目にこれらをプラスすることが必要です」

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